そうこうしているとカネが到着。
「大分やっとんね〜ww」
「そうなんよ。。今ナベさんがワイヤー持って来てる。」
「じゃあ、ナベさん待ちやね。」
ナベさんを待ってかれこれ1時間。
動かない車を見ながら、フッと思う。
”動かない車は鉄の塊だな。。”
なんて思ってたら堤防をダークグリーンの70が見えた。
「来た!ナベさん来た!!」
あんなにダークグリーンが力強く見えた事はなかった。
ブルンッブルンッ!っとエンジンをふかし草を掻き分けナベさんがやって来た。
ナベさんの顔をみるといつもよりも目を見開いて”オレが来たで!”感が出ていた。
チャッキー顔が頼もしかった。
「ナベさんすみません。。ワイヤー持って来てくれました?」
「持ってきたよ!8M!!」
「ん??」
「あれ?短くないですか?」
「え?嘘?袋に8Mって書いてるけどな〜?」
「いや、どうみても2Mもないですね。。」
「あかん、やってもた。。。」
その時のナベさんの顔はキャベツ人形の様な覇気のない表情が忘れれない。
ワイヤーでJAFの車を固定しウィンチで引き揚げ案は泡と消えた。
JAFのスタッフも点天を仰ぎ、次の手を発した。
「とりあえず、もう一回ウィンチで引っ張ってみますか?」
「そうですね、やってみましょう!その前にナベさんの車を外に出しましょう。」
「ナベさん、右にハンドルきって堤防下まで抜けてください。」
ブルンッブルンッ!ジャッジャジャーズルズルズル〜。。
「あかん!ナベさん滑ってます!!」
ナベさんの顔がキャベツから能面みたいに変わった。
「ヤバいな。。デフ入れても滑るな。。」
「後ろから僕とカネとJAFのスタッフで押すんでゆっくりと止まらずに行って下さい。」
ブルンッブルンッ!ジャッジャジャーズルズルズル〜「せーのー!!」
車体は滑りながらも抜け出せた。
「これウィンチで引っ張りながら後ろから押したら抜けれるかもね。」
とカネがぽろりと言った。
「いけるかもな!JAFさんウィンチで引っ張って後ろから押したら出れるかも。」
「やってみましょう!」
ウィ〜〜ン、「ゆっくりとアクセル踏んで下さい。」
ウィ〜〜ン、「押してくださいー!!」
「せ〜〜〜の〜〜〜ンッ」
ズババババッ!!「出た〜〜〜!!!マンパワー凄い!」
「そのまま、そのまま、堤防まで抜けてくださいー!」
「うぉ〜〜〜」無我夢中で滑る事は無視しアクセルを踏んだ。
「脱出〜〜!!ありがとう〜〜〜!!!」
脱出した瞬間、日頃味わえない一体感が流れた。
その後JAF車も無事脱出し事なきを得た。
綺麗な朝の陽ざしを浴びドロドロの車を運転し帰路についた。
土手を気分よく走っていると何か車体の下から異音が聞こえる。
何かが擦っているようなシャーシャー音。
何かと思い停車し覗き込むと、な、なんと、
ドライブシャフトにこれでもかって位の草が巻き付いていた。
それはまるで緑色のチューバッカ。。
車体下に潜り込みせっせとチューバッカの毛をむしること30分。
どうにかシャフトの全貌が見えてきた。
ここまでしても、またあの場所でヤツを狙いたいと思う。
迷惑を掛けたのは本当に申し訳ないが、僕はまたあの場所にトライする。
また迷惑かけるかもしれないが、性分なので許してねカネ、ナベさん、GCww
今週末もJAF呼ぼうかな〜!!